陸上競技部

DATE:2024.04.29陸上競技部

桑田ついに13分台!-第313回日体大長距離競技会

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(撮影:梅川岳飛)

 第313回日体大長距離競技会兼第8回NITTAIDAI Challenge gamesが4月27日から28日にかけ、日本体育大学健志台キャンパス陸上競技場で行われた。駒大からは計5名が出場。1万メートルでは伊藤蒼唯(政3)が自己ベストに迫る走りを見せ、5000メートルでは桑田駿介(経1)が自己ベストを更新し、自身初の13分台を記録した。結果、インタビューは以下の通り。

結果

※表の見方
種目、組
着順
名前(学科学年)
タイム
NCG男子10000m
10着
伊藤蒼唯
28分28秒75
男子5000m 11組
16着
松田脩(現2)
14分44秒91
男子5000m 14組
21着
白井恒成(歴2)
14分25秒61
男子5000m 15組
13着
工藤信太朗(地2)
14分14秒13
男子5000m 16組
3着
桑田駿介
13分55秒74 ☆自己ベスト

戦評

◆NCG男子10000m

伊藤は集団の中腹でスタート。序盤で外国人選手が飛び出し、集団が分かれると2位集団の前方でレースを進める。前を行く外国人選手に果敢に食らいつき、終始安定した走りを見せた伊藤だったが、自己ベストにはあと一歩届かず、悔しいセカンドベストとなった。

◆男子5000m 11組

序盤から集団の中腹でレースを進める。レース中盤まで安定したペースを刻んで集会を重ねるが、4000メートルを過ぎると徐々にペースが落ち、先頭集団からこぼれる。残り1周でスパートをかけるが、前方を走る選手には追い付けず、11着でのフィニッシュとなった。

◆男子5000m 14組

先頭集団の前方を位置取りスタート。中盤までは先頭に食らいついていた白井だが、3000メートルを過ぎると少しずつペースが落ち始め、後退。最後の2周では第2集団からも遅れをとる苦しい展開となり、14着でレースを終えた。

◆男子5000m 15組

集団の前方からスタート。中盤に入り集団が分かれると、先頭集団の最後尾に食らいつく。3000メートルを過ぎたあたりで先頭集団からこぼれ第2集団に吸収されるが、残り1000メートルを切ったところで第2集団からも離れてしまう。工藤は苦しい表情を浮かべながらも懸命にスパートをかけ、13着でレースを終えた。

◆男子5000m 16組

集団の中腹からスタート。2周目を過ぎたあたりから徐々に前に出ると、3000メートルでは集団の先頭に立つ。その後桑田はペースを上げ、先頭争いは共に前に出た柴田侑(城西大)との一騎打ちに。桑田は最後の1周でペースを落とし3着でのゴールとなったが、13分台をマークし、自己ベストを更新した。

インタビュー

◆伊藤蒼唯

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(撮影:若山穂乃佳)

ーー監督やコーチから言われていたことは
「スタート前に総監督からは『集団にとにかくついて行け』と指示をしていただいた。その通りのレースはできたと思うが、レース途中の指示については溜めきれない部分があり、結果として最後の1000メートルで日本人の選手が抜け出した時にうまく対応しきれなかった。1万メートルは3本走ったが、全部同じくらいのタイムでゴールしており、あまりうまくいっていない」

ーー自己ベストに近いタイムを出したが
「上級生になったことや、自分がメインでやっていきたい種目が1万メートルで、タイムを出していかないといけないポジション。その中で28分30秒近くというのはチーム的にも引っ張って行く立場として良くない。あまり納得していない」

ーー世田谷記録会(4月6日)と比べて
「前回の世田谷も良くはないレースだった。ちょっと修正をして1万メートルでタイムを狙いたいと藤田監督と話した。前回の5000メートルよりは調整はできていたため、良いタイムがでるかなというのは自分の中ではあったが、思ったよりも上手く走れなかった」

ーー今後の目標
「1番近い試合として関東インカレがあり、去年に引き続き1万メートルにエントリーした。代表として出る以上、最低限入賞はしないといけない。もっと言えば、優勝や日本人トップを狙って走りたい。前半シーズンはトラックメインなので、そこでどの種目でも出る以上は自己ベストを出せるように走りたい」

◆桑田駿介

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(撮影:大塩希美)

ーー今日の調子は
「練習通り。調子はよかった」

ーーレースプランは
「3000メートルまでは余裕を持っていき、後半でしっかりとペースアップしてタイムを狙っていこうと考えていた」

ーー監督やコーチから言われたことは
「『ラストをしっかりな』と言われていた」

ーーレースを振り返って
「4000メートルくらいまではだいぶ余裕を持って走れたが、ラスト1000メートルで体が動かず、ペースをあげることができなかった。ラストで切り替えて走れるように練習していきたい」

ーー13分台を出して
「13分台出したが、自分としていいペース内容ではなかったので、結果をよしとするのではなく、次以降のレースでもしっかりと結果を出していきたい」

ーー関東インカレに向けて
「関東インカレはタイムを狙うレースではなく順位を狙うレースなので、しっかりと結果を意識してレースに臨みたい」

◆大八木弘明総監督(65)

ーー桑田のレースを振り返って
「13分50秒くらいは出せるかなと思って望ませたが、13分54秒くらいだったので、最後の動きが止まったなという感じがした。今はまだまだ練習をしっかりやっている途中なので、もう少し質の高い練習をやれば、もう少し出るのではないかと思う」

ーーここまでどのような練習を積んできたのか
「高校の時よりもある程度レベルの高い質の練習に少しずつ慣れさせるという思いでやってきたので、これから質の高い練習に慣れていってほしい」

◆藤田敦史監督(47)

ーー2日間のレースを振り返って
「伊藤に関しては、結論から言うともう少し高いレベルの記録を狙っていたが、湿度が高い気象条件と、レースがうまく流れなかったところがあり、記録的なところは満足のいくような結果は出なかった。そうなった時に、関東インカレのシミュレーションではないが、ラストの勝負に切り替えて、集団の中でトップを取るといったような上手いレースができていれば、自己ベストは出せたのではないか。それができなかったところが一つ反省として挙げられる。悪いタイムではないが、こちらが思っていたタイムには届かなかったので、そこは反省しないといけない。いい練習は積めているので、引き続き練習を積みながら、もう一段高いレベルの練習も積んでいかなければ、もう一段上の結果は出ないかなとも感じたので、そこをこれからやっていくべきだと思っている。
 5000メートルに関しては、桑田が自己新を出したので良かったと思う。全体を見て言えることは、3000メートル以降に遅れてしまっている選手が多く、全体的にスタミナやスピードに対する持久力がまだまだ足りていない印象がある。そこを練習の中でしっかり積み上げていかないと、13分台、13分台中盤までは行かないと思うので、そのあたりを練習の中で積み上げていけるように改善していきたい」

ーー桑田の13分台がチームに与える影響はあると思うか
「桑田はいつ13分台が出てもおかしくないくらいの力は持っていたので、桑田が13分台を出したからということはあまりないかもしれないが、1年生がここまでしっかり頑張っている姿を見て、上級生が何かを感じないといけない。(桑田は)1年生で入部してきて間もなく、走る距離も圧倒的に増え、環境も変わった中で、自己ベストを出している。上級生はこの環境に慣れてずっとやっている中で、1年生に刺激を受けているようではいけない。上級生が逆に引っ張ってあげて、1年生が伸び伸びとやれる環境を作ってあげなければ、強いチームは作れないと思う。厳しいことを言うと、上級生にはしっかりやって欲しい」

ーー関東インカレに向けて
「エントリーが終了し、限られたメンバーの中で戦わなければいけない。駅伝に向けてやっていく中では、ライバルチームと戦うレースになると思うので、記録というよりは勝負を意識してやってほしい。練習を含め、集中してやっていって欲しい」

戦評:若山穂乃佳、梅川岳飛、志村采美
執筆者:大塩希美

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