ゼミクエ!第3弾 ~新任の先生と駒大経営学部生でつくるゼミ~

Q, ゼミクエ!とは?

?今年度から新たにKOSMOSが独自で企画したインタビューイベントです!「ゼミ×クエスト」の造語で、先生と駒澤大学の経営学部生がゼミを共創していく過程を追い、現役学部生のみなさんに新たな研究分野や先生の知見、魅力を届けることを目的としています!(KOSMOS=経営学部公認学生団体)

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柳先生インタビュー @2号館研究室2332

#法学部出身!? #学生目線でフランクな先生 #チャレンジ精神

 法学部出身でしたが、大学2年生の時に簿記に出会い会計に興味をもち、さらに会計と税法の繋がりを知り税法にも興味をもったという柳先生。

 大学時代は、公認会計士や教員を視野に勉強をしていた。大学院に通い、研究を進めながら博士の学位を取得し研究をメインに行っていたが、実務にも興味を持ち税理士法人に勤め、税理士の資格を取得し登録している。

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>研究内容、特徴

Q. 専攻の税務会計とは? 

A. 税務会計は、税法(特に法人税法)の規定に従って課税所得および税額を計算することにより、租税債務を確定するための会計です。簡単にいうと、企業の儲けに対して課される税金(法人税等)を計算する領域です。

 税務会計は、「簿記?会計と法律(税法)の知識が関係」してくるため、関連領域も広く、法的解釈など難しいことも多いのですが、理解できると面白いです。

Q, 税の問題を身近に考えるとは?

A. そもそも税制についての自分の意見(税金は平等?公平か、消費税増税は必要か、所得税減税は必要か等)、持っていますか? また、「税は国民が負担している。税金がどのように使われているのか、適正に使われているのか」など、考えたことはありますか?

 例えば、消費税は、モノの価格に転嫁され、商品価格となり、最終的に消費者の負担となります。つまり、経済社会?企業経営?個人の生活にも影響してきます。もっと身近に考えて欲しいと思います。ニュースで税務用語は聞いても「難しい」「よく分からない」「自分に関係ない」などと思ってはいませんか。将来的にも関わってくる税金について、積極的に考えていくことが大切です。 

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>ゼミについて

Q. ゼミの内容

A. 演習Ⅰ(2年次)では、日商簿記検定の各級合格に向けた学習や会計関連書籍の輪読により会計の基礎知識をインプットします。その過程で、株式会社?証券市場を知るために株式学習ゲームを取り入れています。

 演習Ⅱ(3年次)では、税法関連書籍の輪読、租税教室の実施を予定しています。

 演習Ⅲ(4年次)では、研究成果としての卒業論文の作成を行います。

Q. 楽しく学べる工夫、株式学習ゲームについて

A. 各班に1,000万円の資金が与えられ、どの企業にどのくらい投資をするのかなどを決めます。もちろん、途中で株式を売却したり、新たな株式を購入したりを繰り返し行います。そのなかで、売買の根拠などをディスカッションします。

 株式学習ゲームを通じて、色々な企業の事業内容や財務数値を知ることができ、実践的な部分を通して会計の知識をつけることができます。さらに、財務数値と投資結果がどう結びついているのかも体験してもらいたいと思います。

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Q. 租税教育について(現在税務署の方と交渉中)

A. 租税教育では、小学生を対象に「税とは何か?」などについて、ゼミ生が授業を行う予定です。「税」についてより理解が深まり、さらに「分かりやすく」「教える」って難しい! を経験できます。

Q. 資格取得のサポートについて

A. 基本的に演習Ⅰで会計関連の基礎的な知識を学び、その過程で日商簿記検定等の資格取得を目指します。簿記検定の問題を、ゼミ生同士で分析検討し、自ら問題を作成し解くなどして、理解を深めて欲しいと思います。

Q.資格取得に向けて楽しんで学べるコツ

A. 私は、問題が解けたとき、理解できた時、知識が身についたと実感できる時が楽しいと感じます。また、自分が経営者?会計担当者になった立場でイメージし、最終的な目的を意識すると良いのかなと思います。

Q. どんなゼミを作っていきたいか。

A. 主体的に楽しく学べるゼミ、意見の言いやすいような雰囲気のゼミを作っていきたいです。

Q. どんなゼミ生を求めているか。

A. 学ぶ意欲があり、積極的にゼミ活動に取り組める人。礼儀をわきまえている人。

Q. どんな輪読本を扱っているか。(先生は本を全てPDF化していることがここで発覚)

A. 演習Ⅱでは、財経詳報社の『基礎から学ぶ現代税法』を使用する予定です。

 なお、その他に、税法の各テーマを学生にとって身近なものにし、それを質問形式にして、学生と税理士との会話を通じて考えていくような書籍も輪読本として使用予定です。

 輪読本の内容をもとに、重要な点やポイントをまとめながらパワーポイント等を作成?報告し、ディスカッションしていきます。

Q.「駒澤ならではのゼミ、授業を作りたい」はあるか。

A. 前任校ではコロナの影響でゼミ活動は輪読メインだったので、課外活動(租税教室等)などを取り入れていきたいです。

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>前任校でのゼミについて

Q. ゼミ生による卒論テーマ

A. 基本的に「税金」に関するテーマが多いです。

 具体的なテーマは、ペット税、教育費税額控除、ふるさと納税、たばこ税に関する論文などがあります。実現が難しいものもありますが、学生からの視点は「なるほど」と思う点もあり、私自身も学びになります。

Q. 卒業生の進路先とゼミ生の目指している業界?業種

A. 企業の経理、税理士、公認会計士、国税専門官、国?地方公務員、保険、金融、不動産、大学院進学等、多種多様です。

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>柳先生自身について

Q. 柳先生が会計?税法に興味を持ったきっかけなど

A. 大学は法学部で法律を学んでいました。何か資格をとりたいと思い、大学2年で日商簿記検定の学習を始めました。日商簿記検定の受験を通して、簿記が面白い、自分に合っているなと感じました。また、「会計」に関する職業にも興味を持ち、公認会計士?税理士について調べ始め、その過程で「会計」に関してより詳しく学びたいと思い、大学院進学を決意しました。

 大学院では、「財務会計」「管理会計」「国際会計」「監査論」「法人税法(税務会計)」など会計の諸領域について理論的に学び、それぞれの分野の繋がりなどを知り「面白い」と感じました。税法のゼミに所属し、「租税回避」などの事例を通してより興味を持ちました。難しく複雑な論点も多いため、苦戦しました。その中で、図式化するなど自分で工夫して学んでいくことが大切だと感じました。特に、大学時代に学んだ法律の基礎知識や判例の読み方は、非常に役に立ちました。

Q. 大学時代について

A. 大学時代は、部活動(バドミントン部)に打ち込んでいました。また、教職課程(中学?高校)も履修し、教員免許を取得しました。学業、部活動、教職、資格試験の勉強を同時に取り組むのは、今思うと大変でした。

 教職は途中で断念してしまう学生もいますが、新たな学びも多く、教育実習などでは貴重な経験もできました。最初は何となく教職を採っていた学生も、最終的には本気で教員を目指すケースもありました。

 教職など大学在学中でしか取れない資格等もありますし、当時は大学が提供している教育サービスは積極的に利用しようと思っていました。

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在校生にひとこと

A.「色々なことに挑戦してください!」

 最初から無理とか無駄と決めつけずに、興味や関心があることには、色々チャレンジしていくと良いと思います。

 高校を卒業して就職している方もいる中で、大学生は4年間の「社会に出るまでの猶予」があります。だからこそ挑戦して欲しいですし、大学4年間が充実していたかどうかは、自分の行動次第だと思います。頑張ってください。

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KOSMOS:インタビューを終えての感想

 「税務会計論」と聞くと、少し難しそうだなと構えてしまうところがあるのですが、

 初学者でも分かりやすいような輪読本を通して、ゼミ内でコミュニケーションを図りながら勉強ができるので、興味はあるけど乗り越えていけるか不安という人にもおすすめのゼミだと感じました。

 もともと税務や会計が得意だという方も、ゼミ内で教え合う機会が多いそうなので、

 「人に教える」ことを通して成長できるゼミでもあると思いました。

 第一に、柳先生自身が異例の経歴と豊富な経験をお持ちで、なおかつ人柄もフランクで親しみやすいです。ゼミの学習ももちろんですが、ゼミ作りの姿勢や今までの経験談も含め、インタビューをさせていただけて本当に楽しかったです。ゼミの雰囲気もいいこと間違いなしなので、担任やクラスという概念が無い大学で、4年間一番お世話になったといえる先生と仲間を求めている方は、ぜひ柳ゼミに入ってみてはいかがでしょうか!(笹島)

 柳先生には独自の「主体的に楽しく学ぶための学習スタイル」が確立されていて、お話を聞いて多くの学びを得ました。私自身は商業高校から専門的に簿記や会計学を学んでいたのですが、柳先生の学習スタイルはとても分かりやすく、学習自体を楽しんで継続的に学ぶことが身になる学習だと改めて感じました。

 また、大学の恩恵を全て受けるという姿勢で果敢に挑戦されており、自身の可能性を広げるためにもまずは一歩を踏み出して行動しようと思えました。自己分析をしながら色々な道を考えることなど、就活や今後のキャリアを考える上で活かしていきたいと思います!(岩﨑)

 ありがとうございました!

(T.T.)